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2012年11月15日木曜日

八つ墓村


ジャンル  :ミステリ、村もの
ストーリー :5
構成    :5
文章力   :5
キャラ   :3
ミステリ度 :7


大横溝の代表作だが、個人的には楽しめなかった。
理由は一人称視点のせいかと。あと古めかしい文章のせいで、読み苦しく、キャラへの魅力も感じられず。
古い因習の残るおどろおどろしい村での事件……こうしたジャンルを開拓した功績は間違いなく評価されるべきでしょう。実際に、津山三十人殺しなんて事件もあったんですね。ただもう、今となってはトリックさえも古い。
以下トリックネタバレ
動機隠蔽のための大量偽装殺人は「ABC殺人事件」的。
動機自体も、犯人に直接的なメリットがないが間接的にはある点は、先に読んでいた鮎川の「赤い密室」を思い出した。
殺人の構図を描いたのが犯人ではない点は、「Yの悲劇」に通ずるところがありますね。